71話 とある平凡な1日





ブルサの街に着いてから、ワタシはどこにも行っておりません(`・ω・´)


ただ、宿から半径1、2キロ周辺をウロウロしてるだけです。




今日はそんな平凡な、とある1日のお話。






眩しい朝日で目が覚めた。


30分くらい布団の中でぬくぬくと余韻に浸ると


ようやく、シャワーでも浴びようかという気になってきた。(朝風呂派)


熱いシャワーを浴びながら、いつものように同時に洗濯も済ませる。


シャワーのお湯が不安定でいきなり水に変わるのにはもう慣れた。


さっぱりして部屋に戻り、洗濯物を窓の手すりに干すと既に空腹になっていることに気がついた。


外に出ると、上着が一枚でちょうど良い気候。


まずは腹ごしらえをしに、近くの馴染みになりつつある食堂に入る。



今日選んだのはキョフテという、ミートボールと野菜を煮込んだトルコの伝統家庭料理だ。


柔らかくジューシーな肉団子と、
ダシのしっかりとれたスープをご飯にかけて食べるとたまらなく美味しい。



お腹も満たされ、さてこの後どうしたものかと考えるが、


あてもないのでそのままふらふらと散歩に出掛けることにした。


路面電車やバスが多く走る大通り。

街並みはすっかりヨーロッパ。





大きなモスクがあったので入ってみる。


高い天井、豪華な絨毯


多くの人々が入れ替わり入ってくる。


修学旅行の学生らしき団体もいることから、かなりトルコ人にとって有名で神聖な場所らしい


中央には清めの泉があり、ここで手足を洗い、清めてからお祈りをしている。


日本人のワタシには全く分からないが、彼らにとってはとても大切な儀式であり、日課なのだろう。


女子学生達はお祈りすることよりも写真を撮ることに集中しているようで


入場する際に頭に巻かなければならないスカースを、煩わしそうに頭にポンと乗せるだけでごまかしてる子もチラホラいた。



街の中心の広場にやって来た。


どうしてトルコ人はこんなに公園が好きなのだろうか。


平日の昼間だろうと関係ないらしい。


皆、チャイを片手に談笑し、昼下がりの暖かい時間を楽しそうに過ごしている。


小さなポケットティッシュを売り歩いている少年や




ベンチで突如演奏を始める親子もいた。



やはり観光客は少ないようで、さらにアジア人が珍しいのか、


それともワタシのアリババパンツにショートブーツの格好がオカマみたいに見えるのか


そこらじゅうから視線を感じるがそれも今や全く気にならない。


この旅で良くも悪くも注目されることには慣れてきた。


視線はあるが、写真を一緒に撮ってくれと言われたり、道端で声を掛けられることは減ってきた。


それが少し寂しい。





小学校があったので入ってみた。


先生らしき人がいたので止められるかと思ったが、快く通してくれ、


すぐに子供達の間で広まったのが、廊下に生徒が溢れ出て


口々に「私達の教室に来て!」と引っ張られた。


低い椅子、落書きだらけの机など、辺りを見回していると


生徒の一人が後ろのホワイトボードを指差して「何か書いて」と言ってきた。



期待を込めた視線を生徒達から浴びせられたが、そもそもトルコ語は書けないし、日本語を教えようにも説明も出来ない。


迷いに迷った末、

とりあえず漫画大国ジャパンをアピールしておいた。


彼らは口々に「NARUTO」と叫んできたが、ナルトは浮かばなかったので書けなかった。


この猫は何?と聞かれたのはピカチュウで


「これは猫じゃなくてネズミだよ」と教えてあげると今度は違う生徒が、


「じゃあこれは?」と、ドラえもんを指差した。


これこそが実は猫(……型ロボット)なのだという説明は到底納得して貰えそうに無かったので


ただのロボットだという説明に留めておいた。




校内は大パニックになりつつあったので、


慌てて外に出たが、生徒達の大多数が学校の外までついてきて


道行く大人達の注目を一際強く集めてしまった。







一息つこうとしていると、民家から不思議な音楽が聞こえてきた。

そっとドアから覗いてみると何やら伝統音楽を奏でており、


その回りにはチャイを飲みながらくつろいでいるギャラリーが10人程度。


優しそうな年配の女性が迎え入れてくれたので、参入してみることに。


ちゃっかりチャイもご馳走になりつつ、


彼等の演奏に合わせて皆と一緒に手拍子でその場を盛り上げてみる。


隣に座っていた小さな女の子と目が合い、見慣れない人種に戸惑っているようだったので


軽くウィンクを飛ばしてみた。


すると女の子もはにかんだ笑顔を向けてくれたので、しばらく一緒に手拍子をたたいた。





演奏者達に別れを告げ、民家を出ると夕方近くになっていた。



そろそろ宿の方に戻ろうかなと考えていると遠くから誰かに呼ばれた気がした。

中学か高校くらいの男の子達がバスケをやっていた。


こっちに来て一緒にやろうと言っているらしい。


特に断る理由も無かったので、彼等と小一時間バスケをした。


汗だくになり、体力の衰えを感じていると


何故だか最終的にフリースロー対決で負けた方がお金を払うというルール変更をジェスチャーで表され、


あぁ、ここらが潮時だなと思い退散することにした。

左側の男の子、どうやらこーゆーポーズがお気に入りらしい。


何度写真を撮りなおしてもワタシの頭の上でこのジェスチャーをする。


どこの国に行ってもこのくらいの歳の男の子達はバカだなぁと思った。



こうして日が暮れ、今日の1日が終わっていく。


ワタシは夕飯は何にしようかを考えつつ、宿に向かって歩き出した。
















というわけで、最近は毎日こんな日々を過ごしております。


何も無い街にも楽しみはたくさんあるということです(´∀`)


目の前の道を右に曲がるか、左に曲がるか


恐らくどちらに進んでも新しい発見、新しい出会いがあるでしょう。


ただ1つ、ワタシなりに選ぶ道には法則があって


それは……

猫がいる方向に進む」です!(`・ω・´)



だからいつもなかなか目的地に着かないんだな( ̄▽ ̄;)



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イスラムの教祖ムハンマドが猫好きだった為、トルコやイランでは猫好きが多く、非常に猫を大切に扱っている。

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元高級ホテルマンが行く”初めての海外一人旅でいきなり世界2周”。 旅中に手に入れたウクレレと共に行く失敗だらけのゆる~りウクレレ旅です。


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